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2012年1月14日 (土)

月刊オムライス ~2012年1月号~

おこしやす!

さてさて、今年も始まりました月刊オムライス。

新年最初のオムライスですが、昨年末より洛西口氏が平日はあいにくの東京出張。今月の11日も残念ながら平日にドンピシャ。

「あなた!仕事と家庭、どっちが大切なの!?」

なんて、一昔前の修羅場の名シーンを繰り広げるワケもなく、両手で肩を押して東京へ送り出し、玄関に塩をまいておきましたので、平日半ばで洛西口氏ものこのこと京都に帰ってくるワケにいかず。

今月は特例中の特例で、新年あけおめ大阪プチ旅行の帰りに二人揃ってオムライスを食べることに。

と、いうワケで新年一発目、本年のオム初めは、Dsc09390_rDsc09393_r一目でお気づきの方もいらっしゃいますでしょうか?

ソースの無いシンプルオムライス、グリル冨士屋

無口でケンタッキーのカーネルサンダースそっくりな大きな大きなシェフと、ちゃきちゃきとした下町育ちといった感じの気前のいい女将さん。夫婦二人三脚で営むカウンター席のみの小さな小さな洋食屋さん。

ここは私たちのオムライス生活の中でも、私たちが夫婦になった日に特別な思いでオムライスを食べた大切なお店。

ご主人が年季の入った小さなフライパンをあおり、気さくな女将さんが「ヘイお待ちー」と、ふわふわ立ち上る湯気と共にさし出されるオムライス。

大きな大きなご主人のようにふくよかで柔らかい卵と、素材の旨味がギュっと詰まった優しい味わいのケチャップライス。食べ始めると「美味しい」という一言さえ言葉を失います。

そして、今回はもう一品。Dsc09396_rエビジュクセル。

ジュクセルはイタリア語で「ピカタ」のことだそう。

開いて下味をつけたエビに小麦粉と卵液をつけてさっと焼き、フライパンの隅に寄せる。空いたところに卵液を薄く流し込んで表面が半熟になったら寄せたエビと重ね、また空いところに卵液を流してエビと重ねる…

これを何度も繰り返して、ふわふわの卵をまとったエビにケチャップをかけてレモンをギュっと絞って頂きます。

何層ものふわふわ卵に包まれたエビは柔らかくて、エビの旨味をシンプルに味わえる絶品。

「レモンを絞っただけのところと、ケチャップをつけたところ。食べ比べてみてごらん。」と、女将さんに言われ一口ずつゆっくりと味の違いを楽しみながら頂いていると、

「このエビのジュクセル、昔、一度だけ食べたことがあるの。」

と、女将さん。それはまだ、女将さんがこのお店に嫁いで来る前の話。

卵とエビだけのあっさりとした味をを引きしめて、卵の甘みを引き立たせてくれるケチャップが、昔一度だけ食べた女将さんのオススメなのだとか。

「それ以来、作ってもらったことないんだけどね。簡単に見えて手間がかかる料理だから、この人も邪魔くさいみたいで。」

と、物静かなご主人と顔を合わせて笑い合うご夫婦は、オムライスやジュクセルのふわふわ卵のように優しい笑顔であふれていました。

夜になりすっかり冷え込んだ帰り道、何度も何度も「美味しかったね。」と言い、ほかほかと温かい気持ちに包まれながら家路にたどり着いたのでした。

こうして今月は11日オムライスとはいきませんでしたが、特例オムライスの日に食べた一皿は、一生忘れられない特別なオムライスとなりました。

本年も月刊オムライスをどうぞよろしくお願い致します。

月刊オムライス 編集長 おたみ

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