一大イベント

2016年11月 6日 (日)

パンダコパンダ 〜来たぜ、本番!〜

おこしやす!

 
シネマ・カリヨンさんが主宰する映画「パンダコパンダ」の屋外上映会に合わせ、ご依頼を受けたパンダパン、その名も「アンパンダ」。準備万端、やる気も満タン。備えあれば憂いなし!
 
と、気合は十分でしたが、屋外上映のため雨天の場合は開催中止。
 
2日前までの天気予報では上映開始時刻まで雨が降る恐れがあり、上映会は中止が濃厚とされていました。
 
しかし、なななんと、本番前日、雨雲の動きに変化が…
 
当日の天気予報は雨のち曇り。日頃の行いが良すぎたのでしょうか。
 
年に2〜3度は頼れる気象予報士の姉にも、職場で細かな雨雲の動きを予測してもらい、夕方の上映時間までには雨が止み、晴れ間も見えるとの情報が入ってきました。
 
これを受け、上映会開催が決定。
 
迎えた本番当日。
 
我が家の天板2枚式家庭用オーブンでパンダパンを36個。天板2枚で一度に焼けるパンダが小麦粉約300gで12匹。それを3サイクル。「ギネスに挑戦」のような1日がやってきました。
 
会場へのパンの搬入は17時。1サイクル約3時間かかるパンダパンを3回、そして個包装販売のため、焼きあがった蒸気でパンが蒸れないよう完全に冷ましてからの包装。
 
ワークフローを、何度も何度も確認していざ本番。
 
当日の湿度と気温に合わせてパンの水分量とこね上がりの状態もいつになく細かくチェックしたり、焼き加減もその都度微調整し、駆け抜けるように次から次へとパンダパンが焼きあがりました。Dsc04319 アンパンダ、総勢36匹。Dsc04304まじまじと見ると危ないデカに見えてくるパンダ達。
 
我ながらこのエネルギーを日頃の家事に活かしたらどうかと思うほどの集中力だったと思います。
 
パンが完全に冷めたら、個包装。Dsc04337 Dsc04334パンダパンが潰れないサイズの包装用袋、パンダコパンダのイメージに合う紙ナフキンはもう必死で駆け巡って探しました。
 
そしてラベル作りは洛西口氏が担当し、パン搬送用の盤十箱はレンタルや業務用の使い捨てなど検討した結果、私の故郷、岐阜県にある母の実家から叔母に送ってもらいました。
 
もうあの手この手を尽くし、たくさんの協力のもと、出来上がったパンダパン。
 
いざ、出発!!Img_8978_2Img_8977_2会場に着き、受付のパンダコパンダのぬいぐるみの横で、盤十の蓋を開いた途端、ワー!!という歓声と共に売れていくアンパンダ。
 
大量のアンパンダを写真に収める人、見た目が大きいものを選ぶ子や、表情が整っているものを選ぶ子。パンを一つとっても、こんなにたくさんの目線があるのだと実感しました。
 
販売はスタッフの方にお願いし、私も小たみちゃんと上映会場になっているビルの屋上へ出ると。Img_8988アンパンダを持ってスクリーンの前を走り回る子供達、スクリーンの前でアンパンダを持って記念撮影をする親子、お腹が空いて待ちきれずアンパンダを頬張る小さなお友達。
 
家族以外の誰かが、こんなにも喜んで自分が作ったパンを手にしてくれている。スクリーンの前に広がるそんな光景を見ていたら、なんだか胸がいっぱいで、自然と涙が流れました。
 
隣にいた小たみちゃんも、お家で見ていたパンダパンを会場にいる人が手にしている様子を、なんだか不思議そうに見つめ、隣にいた女の子に「あんこが入ってるんだよ!」としっかりお勧めしてくれました。
 
そしていよいよ上映会の開始。Img_8953大人から子供まで、見る目を虜にするパンダコパンダ。私たちが知っているジブリ作品とは一味違った、天然的な面白さで観客を魅了。
 
Img_8986 イベントの途中には、地元の音楽教室の先生とパパンダさんが登場し、プロのベースの方が参加してピアノとの生演奏で主題歌「パンダコパンダ」をみんなで踊りました。
 
Img_8962_2 2話を上映してあっという間の1時間半。
 
今の時代にはない、ぶっ飛んだ面白さ、子供心ならではの優しさとユーモアに溢れ、頭を空っぽにして笑えるいい意味でのバカバカしさがたっぷり詰まった、大人も子供も魅了される映画でした。
 
何が起こるかわからないワクワク感と、圧巻の面白さで100人を超える観客が沸いたパンダコパンダ。
 
そんな素敵な映画上映に、おつまみ程度の協力でしたがパンダパンを販売できたことは、達成感という言葉では表現しきれないほどの大きな大きな経験でした。
 
今回、ご依頼を頂いたシネマ・カリヨンさん、とても貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。
 
おたみ食堂は思ってもみない、まさに寝耳に水の大仕事でしたが、私自身もパン作りの新たな面白さに気づき、こんなにも沢山の方に喜んで頂ける仕事ができたことを、誇りに思います。
 
そして、1ヶ月間に及ぶパンの試作中、いつも背中を押して助けてくれた家族、大切な道具を快く貸して頂いた皆様、天気予報を当てた姉、沢山のお力添えのもと、無事パンダパンを作り終えることが出来ました。ご協力頂き本当にありがとうございました。
 
また、おたみ食堂休業中、ご心配をおかけ致しましたが、この通り、また長々と綴る暇と元気が湧いてきましたので、今後とも、どうぞよろしくお付き合いくださいませ。
 
おたみ食堂 店主

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2016年10月30日 (日)

パンダコパンダ 〜パンダに囲まれて〜

とととてつもなくお久しぶりで、おこしやす!

 
およそ1ヶ月半、音沙汰もなくWEB上から姿を消しておりましたが、ただいまこちらに帰ってまいりました。
 
この1ヶ月半は、何はともあれ8割型健康で過ごしておりましたが、1にも2にも修行、きっと私の4〜5年分くらいの人生がダイジェストで過ぎ去ったような休業期間だったと思います。
 
もう何から話していいのやら、おたみ食堂オールナイトニッポンで夜通し喋り尽くしても足りないほどの出来事が盛りだくさんでしたが、まずはこちらのお話から。
 
9月上旬のこと。
 
神奈川県川崎市内で映画の上映会を主催する、『シネマ・カリヨン』さんから、10月に開催する宮崎駿監督の短編映画作品「パンダコパンダ」の上映会に合わせて、パンダの形をしたパンを販売したいということで、パンダパンの製造依頼を頂きました。
 
………え?
 
パンダ?パン?パンばい?は、、、販売????
 
おたみ食堂、まままままさかの店売!
 
寝耳に水の、一大事。まさかの大舞台です。
 
ご依頼のお話を頂いた時、正直なところ迷える子羊より迷いに迷いました。
 
そもそも私はパン屋で働いことは愚か、飲食店でのアルバイト経験さえありません。レシピの開発、材料の調達、価格設定など、右を見ても左を見ても分からないただの主婦。
 
週5日、ほぼフルタイムの本職に、3人4脚の育児生活を送りながら、一体どうやって売るほどのパンを作ればいいのやら。そして何よりも、ご依頼頂いた、シネマ・カリヨンさんの名に恥じをかかせないような物を作り、お力添えできるかどうか。
 
寝ても覚めても、頭の中はパンダ。眼に映るものは全て白と黒。
 
プレッシャーと困惑の中、この貴重な経験に背を押してくれたのは、一見頼りない夫、洛西口氏でした。
 
レシピ開発ができるのは、週末だけ。休日の育児や家事を一切背負ってくれるとたまには頼り甲斐のある洛西口氏の言葉に甘え、「達成したら、きっと新しいものが見えると思う」という根拠のない言葉に後押しされ、ご依頼を受けることに。
 
そして始まった、休日のパンダパン作り。Img_8119耳や目は黒ごまクッキー、パン生地は白パンの生地を応用したもの。
 
黒練りゴマを使ったクッキー生地は成形も扱いづらく割れやすい。パン生地にもくっつきにくい。練りゴマは固形分もありながら、油分もある。
 
バター、小麦粉、練りゴマの配分を何度も何度も考え直し、試作の日々。
 
練りゴマをたくさん入れるほど、真っ黒で見栄えはいいけれど割れやすく、逆に練りゴマを減らしてしまうど、小麦粉の色が優ってしまい、パンダらしい黒の色感が出ない。そして販売時は特に耳や目が剥がれないことも重要。
 
課題は山積みでしたが、なんとかクッキー生地のレシピが決まり、次は白パンの焼き加減。Img_8139白パンの生地は、焼成温度が低く、焼きが浅いため生地の張りが弱く、時間が経つとシワになりやすい。
 Dsc03602かといって、焼き時間を延ばしたり、焼成温度を上げるとパンダの白い顔が焼けてしまい、レッサーパンダになる。焼き加減も時間と温度を微調整。
 
パンダパンの中身は、Dsc03679黒豆のあんこを。
 
黒豆あんも、耳と目の黒ごまクッキーとの相性を考えて、甘みと粒感を調整しながらの試作。
 
おおよそレシピが固まってきたところで、本番では36個のパンダパンを作るため、試作段階からスケールアップにも挑戦。Dsc04227まだ誰に売るわけでもないのに、24個もパンダパンができてしまい、ご近所の皆さんにばら撒き放題。
 
もちろん、私たちも週末のお昼ご飯となると、明けても暮れてもパンダパン。冷凍庫には余ったパンダパンが保存され、冷凍庫を開ける度にジップロックに詰め込まれた寒そうなパンダがこっちを見ている。
 
週明けの会社のお弁当といえば、私も洛西口氏もオフィスdeパンダ。
 
もう飽きるほど食べましたが、毎週末、食べ放題のように焼きあがるパンダパンに沸いて喜んだのは小たみちゃんだけ。
 
そして、パンダパンに加え、最後はこんなものまで作りましたよ。Dsc04345販売用のポップ。
 
夜中3時までかかって、3年分の集中力と画用紙を使って切り絵を施したポップ。
 
しかし、このポップ作りと包装用のラベル作りをしていたら、プリンターが壊れて買い直し、その直後にはパソコンも壊れ、本番2日前には小たみちゃんが高熱で倒れ、もう破滅的な嵐。
 
そして何よりの課題は、今回の映画の上映会の会場はビルの屋上ということで、屋外上映のため、雨天中止。2日前までのお天気予報は、各気象会社全ての予報が雨。
 
まるで博打に乗ってしまったような、一か八かの賭け。
 
どうなる!?パンダコパンダ上映会!
 
次回、『パンダコパンダ 〜来たぜ、本番!〜』の巻で。
 
つづく。

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